2月12日にJICA中部で開催したアートマイルセミナーには約80名が参加し、大いに盛り上がりました。参加者はアートマイルの意義と成果に関心を持ち、セミナー修了後も会場に残って講師たちと熱心に話をしていました。
【講演】
清水和久氏(金沢星稜大学)によると、アートマイル国際交流壁画共同制作で育つ力が、社会人基礎力(これからの社会で多様な人々と共に仕事を行っていく上で必要な基礎的能力)そのものであるという。
[社会人基礎力]
・thinking=考え抜く力
・teamwork=チームで働く力
・action=前に踏み出す力
これらの社会人基礎力が小学生にも大学生にもアートマイルでつくという。
【実践発表】
荒尾敏雄氏(知多市立旭北小学校)
アートマイルで子どもたちがパキスタンという未知の世界に出会って、相手を知り、お互いを理解していっただけでなく、共に平和について考え、平和への想いを共有して絵を描いた過程と子どもたちの心の成長の軌跡を話されました。
武政晴信氏(岡崎城西高校)
国際協力部で2008年に取り組んだヨルダンの難民との交流と2009年に取り組んだパキスタンとの交流について話されました。こうした国との交流では度々予測不能な事態に遭遇しますが、それも国際理解の学習の機と捉えることで、生徒たちは世界で実際に同世代の身に起きていることを自分に引き寄せて考え、成長しているということです。
【パネルディスカッション】
「世界の人々と協働する原体験を子どもたちへ」
パネラー:清水和久氏、武政晴信氏、荒尾俊夫氏、塩飽隆子氏
世界の国々の子どもたちとアートマイルで交流することにより子どもたちがどのように変わったかについてディスカッションされた。
紛争や自爆テロがある地域、貧困の上に災害がある地域の子どもたちと交流したことで子どもたちが平和について真剣に考えたことや、アートマイルで世界に触れたことがきっかけとなって自分を見つめなおし、自分の将来や進路について真剣に考えるようになったことなどが紹介された。