アートマイル壁画プロジェクトは、縦1.5m、横3.6mの大きなキャンバスに平和のメッセージを込めて絵を描いて、世界に調和と平和を訴えるプロジェクトです。
1990年に国連職員としてボスニアヘルツェゴビナで戦争孤児たちを支援する仕事をしていたアメリカの女性Joanne Tawfilisが、子どもたちがみんなで大きな絵を描くことで言葉が戻り、笑顔を取り戻していった経験から、壁画の制作と展示を通して世界の調和と平和を訴えようと1997年に職を辞して始めました。
JAMが2006年に「アートマイル国際交流壁画共同制作プロジェクト International Intercultural Mural Exchange (IIME)」を始めました。
グローバルな視野を持って自ら考え行動する次世代を育てることを目標に、学校教育の場で展開しています。
インターネットを使って海外の子どもたちと交流し、共通のテーマで協働学習した後に、学習の成果として半分ずつ絵を描いて1枚の壁画を完成させるこのプロジェクトは、国際理解を教育の場で実現する有効なツールとして高い評価を受け、日本全国、世界に広がっています。
海外のパートナーと一緒にひとつの作品を制作するのは容易なことではありません。交流相手探し、協働学習の手段、言葉の壁、スケジュールの共有、輸送手段など、多くの課題があります。JAMでは初めて参加する教師でも容易に取り組めるように様々なサポートを行っています。 JAMのサポート
1.ESD(持続発展教育)に最適
海外の同世代と交流してお互いを知り、地球規模のテーマで学習して問題意識を高め、一枚の壁画を共同制作する「アートマイル国際交流壁画共同制作プロジェクト」は、持続可能な社会づくりのための担い手づくりを目指すESD(持続発展教育)の学習に最適なプロジェクトです。
2.新学習指導要領の外国語活動にピッタリ
「アートマイル国際交流壁画共同制作」は、平成23年度から小学校で全面実施される新学習指導要領の外国語活動に示された「外国語を用いてのコミュニケーションを図る」「異なる文化をもつ人々との交流等を体験し、文化等に対する理解を深める」学習としてピッタリの活動です。
3.総合的な学習の探究学習にも最適
国語、生活、社会、図工、英語、情報などどの教科でも取り組むことができるため、複数教科で取り組む総合的な学習の探究学習にも最適です。すでに学年で取り組んでいる総合的な学習のテーマでアートマイルに取り組むと無理なく交流学習を進めることができます。
4.教師が自由に授業設計できる
アートマイルの国際協働学習は一過性の単発的な取り組みではなく、6ヶ月の継続した学習としてプログラムされているため、教師は見通しをもって取り組むことが できます。しかも、スケジュールの枠組みは決まっていますが、全体の流れの中で教師自らの学習のねらいに合わせて自由に授業設計ができます。
5.ゴールが明確だから学習意欲が高まり、持続する
このプロジェクトのゴールは海外の相手と1枚の壁画を分担して制作し、力を合わせて完成させることです。これは単に絵を描くことが目的のプロジェクトではありません。壁画制作は国を超えた協働学習の成果であり、双方向の学びの過程に大きな意味があります。
相手と一緒にひとつの作品を制作するという明確なゴールがあるため、そこに向かう交流活動や英語活動などの学習に必然性があります。必然性があるから、子どもたちのモチベーションが高まり、学習意欲が持続します。
「相手のことをもっと知りたい、話を聞きたい」「自分のことをもっと知ってほしい、思いを分かってほしい」という気持ちが強くなったとき、子どもたちは主体的に動きます。この知的欲求がコミュニケーション力を高め、表現力を高めます。
6.日本が海外の相手をリードする
本プロジェクトでは日本側が先に半分の絵を描きます。このため日本側が海外の相手をリードする必要があります。どういうスケジュールで、どういうテーマで学習し、どういうメッセージを込めて、どういう絵を描くのかを日本側が先に提示して、相手と調整していきます。
日本人は一般的に、相手に合わせるのが得意でリードするのは不得意と言われていますが、このプロジェクトでは日本側が相手をリードすることで大きな学習成果を得られます。こうした経験を子どもの時にする意味は大きいと言えます。
7.「デジタル」と「アナログ」の融合
このプロジェクトはインターネットを活用した「デジタルの世界」と実際に絵を描くという「アナログの世界」が融合した学習です。世界はますますデジタル化が進んでいますが、人はデジタルの世界のみで生きていくことはできません。アナログとのバランスが大切です。この意味でも本プロジェクトは大変ユニークな学習活動です。